Lass uns an die Tür klopfen?

とある教会音楽家の徒然日記

Lass uns an die Tür klopfen!

その扉をたたいてみよう!
ドイツ・ザクセン州の街ヴルツェンに住む教会音楽家の日々を綴っています
扉をたたく?
教会音楽ってなぁに?

シ♭〜

昨日と今日は聖霊降臨祭のためドイツは祝日でお休み。
教会では当然ながら礼拝がありました。
昨日は聖歌隊と一緒にタウハで、そして今日は2キロ離れたデーヴィッツの教会で奏楽。
愛車がまさかの後輪パンクで入院中なので、ちょっとした遠足となりました。

デーヴィッツにあるオルガンは1890年頃に今の形になったといわれている古い楽器。
ここでの礼拝は年数回程度なのであまり弾くチャンスがないのですが、教区内で1番いい音がする楽器。
準備のため早めに行ったら教会の管理をしている一家が飾り付け中でした。

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倒木で作った燭台の周りの百合の花が見事!

練習もいいけど、コーヒーはどう?とすすめられ

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なんと贅沢な練習時間!

優雅に練習すること15分。
事件発生…。
ある鍵盤が鳴りっぱなしに。
やはり始まったか…。
過去の記事にも書きましたが、この楽器、私の前任者たちは年一度のメンテナンスを職人に頼まず、帳簿を見る限り、最後のメンテナンスは2013年?!という不憫な子…。

蓋を開けると、フェルトは見るからに弾力がなかったり、古ーい塗料が粘っていたり、ゴミが詰まってたり、蜘蛛の巣すごかったり。
応急処置して演奏し、演奏後は放置された痕跡も見受けられ…(涙)

しかたなくオルガンの中に潜ったり、蓋をあけて見てみるも、原因はどうやら風箱の中。弁の閉まりが悪くて風が漏れている。
私の手に追えない場所。
しかたなくつなぎのフェルトを太くして応急処置。引っかかっている音の音量が少し下がった…。

というわけで、今日の奏楽はニ長調のすてきな5月の歌の中、常にうすーくシ♭が鳴り続けておりました。

必要な時以外はレギスターをドタバタ戻し、また引っ張り。まるでモグラ叩き(笑)

こればかりはしかたない。

気温や湿気が落ち着く秋にオルガンビルダーに総点検と調律をお願いしようと思っていたけど、もうお願いしようかしら。