Lass uns an die Tür klopfen?

とある教会音楽家の徒然日記

Lass uns an die Tür klopfen!

その扉をたたいてみよう!
ドイツ・ザクセン州の街ヴルツェンに住む教会音楽家の日々を綴っています
扉をたたく?
教会音楽ってなぁに?

ふと立ち寄って…

日本に帰る時いつも使うライプツィヒ/ハレ空港。
家から電車で20分くらいで超便利!
ただ、結構無機質な空港で、人がいない時は脳内BGMでドナドナが流れます(笑)
何度も利用しているはずの空港で発見したのがこちら。

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超教派の空港礼拝室。
せっかくなので中に入ってみました。

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いつでも誰でも自由に入室でき、週に2回牧師さんも来る。
たしかに、タウハでの会議の時、教区拡大の際の候補地域として空港があがっていた。それがここ。
楽器はないのでカントールが来る必要はなさそうですが、空港の周辺地域もとなると広いですから、なかなかの移動距離になりそうです。

 

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テーブルにはやはり、カトリックの聖歌集(左)とプロテスタントの讃美歌集(右)が。
真ん中の小さいのは?と中を見ると

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兵士のための讃美歌集。
軍服のポケットに入るような小ささ、曲も厳選されています。
そしてハッとさせられたのが2ページ目。

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この讃美歌集は○○の持ち物です。
もし私に何かあった時は、私の家族に知らせてくれるよう、以下の牧師さんに電話をお願いします。

 

ドイツには軍隊があります。
休暇前後に大きな駅で軍服姿の若者を見かけることや、ごくたまに戦車を乗せた貨物列車を見ることはありますが、実生活ではそれを感じることはあまりありません。
国で決めた軍隊がある以上仕方がないことですが、たとえ知らない誰かでも出兵はしてほしくない。

出兵する必要がないことを願わずにはいられないし、
もし出兵するなら、この讃美歌集が彼らの心の拠り所になることを願わずにはいられない。

機内で映画「ダンケルク」を見たのですが、
物語の構成や見せ方は非常に興味深かったものの、これが数十年前の現実であることに対しては言葉が見つかりません。

2018年の今も世界のあちこちで漂う不穏な空気。
過去から学び、二度と繰り返さないために何ができるのか。
考えることを忘れないようにしたいと思います。