レーガーというスポーツ
今日は友達のオルガン演奏会の手伝いでライプツィヒから30キロ離れたメルセブルクという街の大聖堂に行ってきました。
車で行けばひょいひょーい、なのですが、電車だとハレで乗り換えて大回りしなければならず、用事が無ければまあ行かない場所。
大聖堂は文字通り古く大きい建物なので、たいてい大きなオルガンが入っているのですが、
いや大きい!
鍵盤は4段、レギスターは全部で100。
なかなか見事なオルガンでございます。
記憶装置がないので手伝いは2人体制。
ブルーンス、バッハ、ミューテル、レーガーというてんこ盛りプログラム。
とりわけ大変なのがレーガー。
弾くのはもちろん譜読みの時点から大仕事で大変なレーガー作品ですが、
いやいや手伝いも大変なのです。
楽譜はおたまじゃくしいっぱいで譜面は真っ黒、テンポ表示が地味に書いてあるので緩急に振り落とされないように読み進め、書かれた番号のレギスターをタイミング合わせて操作、あと譜めくり(笑)
どんなにオルガニストがパーフェクトに弾いても、レギスターを間違えたら大変なことになるので気が抜けない。
ただでさえ音の数が尋常じゃないレーガーは、緻密に折り重なる音色や強弱が命でもあるので、手伝いは音楽的に呼吸の合う人でないと難しく、手伝う方には勇気と瞬発力が必須。
演奏後はみんなグッタリ。
日本ではオールレーガーの演奏会って無いのかしら?
複雑だし、演奏会で弾かれる作品は一曲が古典派の交響曲並みまたはそれ以上に長いのでちょっととっつきにくいですが、ぜひライブで聴いてみてほしいです。
そして体感してほしい、
レーガーはスポーツです(笑)