Lass uns an die Tür klopfen?

とある教会音楽家の徒然日記

Lass uns an die Tür klopfen!

その扉をたたいてみよう!
ドイツ・ザクセン州の街ヴルツェンに住む教会音楽家の日々を綴っています
扉をたたく?
教会音楽ってなぁに?

走れ走れ 聖週間

塔の時計の夏時間への調整も無事に完了、とうとう聖週間です。
クリスマス同様、いやそれ以上に大切な復活祭を前に、教会もドタバタです。
イエス様が生まれなければ彼の人生は語れない、そういう意味でクリスマスは大切ですが、
彼が死から復活しなければキリスト教はそもそも存在しないわけで、復活祭はとても大切な日なのです。
しかし、復活するためには死ななければならず…。
聖週間は、イエス様の十字架へのカウントダウンとでも言ったらいいのでしょうか、とても心の重い週でもあります。
クリスマスは、ウキウキ気分、日本では師走ともいう忙殺月間なので周りもみんな忙しいから、礼拝がいくつあろうと楽しくできるのですが、聖週間はそうはいかない。
悲しい痛々しい賛美歌が多いし、飾りつけもないし、おまけに夏時間になって朝が暗くなっちゃったし。
重い雰囲気に飲まれないように、シャキシャキ動かないと時間ばっかり過ぎてしまいます。
今年はやること目白押しです。
人が足らなくて困っている、という声が方々からあり、時間の許す限りねじ込んだ結果、とんでもないことに(笑)
一番の番狂わせ、予定してなかったこちらの演奏会に出ることにしました。

なぜ予定してなかったかは、そのうちわかります(笑)
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聖金曜日17時から、ニコライ教会でのヨハネ受難曲です。
何を隠そう、この作品の初演場所はここ、ニコライ教会。
ニコライ教会のバッハ合唱団は、合唱大好きな大人が集まったエネルギッシュな聖歌隊で、トーマス教会聖歌隊の子供たちの透明感ある声と訓練された音楽性とは全く別物。
でも、トーマス教会と同じく、大先生に守られているような、圧倒的な何かを感じずにはいられない、とてつもない力をニコライ教会では感じます。
百聞は一見に如かず。
トーマス教会と比べると、あまり人気がないのかな?とは思いますが、バッハが務めていた教会の大人の合唱団も、一度は聞いてみてほしいです。