Lass uns an die Tür klopfen?

とある教会音楽家の徒然日記

Lass uns an die Tür klopfen!

その扉をたたいてみよう!
ドイツ・ザクセン州の街ヴルツェンに住む教会音楽家の日々を綴っています
扉をたたく?
教会音楽ってなぁに?

音楽=体力?

トーマス教会でのマタイ受難曲、無事に終了しました。
この曲が初演された同じ場所で歌えるなんて思ってもみなかったこと、本当にありがたいことです。
本番が終わって一番最初に凄いなと感じたのは、東京ジングフェラインの皆さんの体力。

旅の疲れ、緊張、寒さ、途中休憩無し、いろんな悪条件の中最後まで一定のクオリティで行けたのです。
やはり後半は集中力の低下からいろいろと起きていて、ご本人たちは気にしていらっしゃったけれど、本当に些細な事。
全体に影響を及ぼすことなくちゃんと復活して無事完走されていました。

そう、完走って大事なんです。
マタイもヨハネもいろんな合唱団で歌いましたが、どこでも起こるのが、あるところを境に脱落者が多発するということ。
酷かったときは、最初は元気だったのに、自分の周りの人が機銃掃射にやられたんじゃないか?と思うくらい脱落して、喉の疲れからボリュームがガタ落ち、パートの中で自分の声しか聞こえないこともありました。
私は賛助出演の場合、練習中の様子から体力配分を逆算しています。
賛助である以上、その演奏会がきちんと完走するようにサポートしたいので、自分のペースでは歌いません。
3人分出せ!と言われたら、そうなるように努力します。クローンは残念ながらいませんが(笑)

そう、たくさん練習して完璧に準備しても、本番に一番必要なのは体力。
いろんな本番を踏んで、その思いはどんどん強くなりました。
終止線のその先まで走りぬいて初めて音楽が終わる。

走りぬくための力を鍛え、蓄えるためにも、日々練習。
またこんな素敵な機会が巡ってくることを期待し、信じて、がんばろう!

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雪をまとったいい男。誰でしょう?

ヒント→今、マタイ受難曲を歌えるのもあなたのおかげ。