口頭試問
今日はグレゴリオ聖歌の口頭試問でした。
私やほとんどの同級生はプロテスタント信者なので、教会音楽を勉強しているとはいえグレゴリオ聖歌は触れる機会がほとんどありません。
一応一通りの歴史や意味、ネウマ譜の読み方を習う程度。
専門課程なのだから、きちんとやるべきだと思いつつも、机上の勉強は毎日のやることの多さに押し流され、自らも省みず3年目でございます。
そう、机上の勉強。留学生にとって根本的な問題、それはドイツ語です。
もっときれいに話せるようになりたい、学問的な討論もきちんとしたいと思いつつ、
まず必要に迫られるのは、すぐ聞いて理解して返事をすること。
合唱指揮では特にそうで、指示は短く、いや、喋るな、全部手で表せと言われ、きちんとした文章を言わないことの方が多い。
友達と話すときは、とにかく意思の疎通を素早くする方を優先するため、正しい文法は後回し。自分がとにかく伝えたい何かをあらゆる手段で表現する。
新しく覚えた構文をどこかで使いたくても、やっぱり咄嗟に出てくるのは言いなれた簡単な表現。慣れとは恐ろしいものです。
ありがたいことに、私は発音がまともな方で変なアクセントも無い(らしい)ため、初対面のドイツ人にすごく喋れる人、と認識されるのですが、いやいや、発音だけではどうにもならぬ。
う~ん、これではマズイ。この一年以内に論文も書かなければいけないというのに…。この休み期間中、なんとかドイツ語の諸問題を克服したい。
ちなみに、ドイツと日本の試験の大きな違いは、口頭試問だと思います。
私、日本の一般大学に4年間いましたが、口頭試問ゼロでした。全部レポートか筆記試験。
一方ドイツでは今のところ筆記ゼロ!讃美歌学、礼拝学すべてが口頭試問。
こちらではディスカッションも口頭試問も当たり前、高校までに何度もくぐり抜けてきているので、若い子でも持論を(間違ってても)ガンガン展開するのですが、そんなシステム自体が初めてだった私は一年生の期末で、とても厳しい学者肌の教授を前に真っ白になりました(笑)
翌年からは、嘘でも20分喋り続けることを目標にして、若干点数が上昇。
この3月には最大の難関、神学3種セット(総論、聖書学、教義学)の試験。
1年半かけて学んだものを、20分の試験で終わらせるということ自体がすでに無謀だと、ドイツ人ですら怒っている状況なので、やれることを地道に精一杯やるしかないなと思っておりますが、どうなることやら。
あ、グレゴリオ聖歌はめでたくいい点数で合格しました。まずは一安心♡